高校第1学年特進ADVANEDコースでは、理科教育の特別プログラムとして、1年間「SGS」の取り組みを行ってきました。そのSGS学習の総仕上げとなる研究発表大会が1月20日(土)に京都学園大学太秦キャンパスで開催されました。
保護者の方にもご来場いただき、16グルーブが順番に研究内容をプレゼンテーションし、質疑応答しました。
審査員として京都学園大学の鈴木玲治先生、井口博之先生にご参加いただき、生徒達は先生方の厳しい質問やご指摘に対しても懸命に応答していました。
受賞作品は下記の通りです。
最優秀賞 -モンキーハンティングについてー
「モンキーハンティングとは、木の上にいる猿を狙い撃ち、弾丸の発射と同時に猿が落下した場合、弾丸は落下中の猿に命中するというものである。この原理を用いた装置を作製し、実験を試みたところ、命中率はごくわずかであった。その原因を明らかにするため、弾丸としてストローと鉛筆を用いて、発射後の弾丸到達地点をビデオカメラで撮影し、記録した。その結果、ストロー弾丸は水平方向のずれがほとんどなかったが、鉛筆弾丸は猿(標的)より鉛直上方向にずれが生じた。今後、重心や空気抵抗を考慮して改良を重ねる必要がある。」
(宇田 昂生、織田 俊斗、矢野 佑樹、谷田 涼、下村 聖、黒田 達月)
優秀賞 -回転種子の生育ー
「種子は通常、土の中で動かずに発芽する。種子を運動させながら育てると、発育および初期生長にどのような影響が出るのかを研究した。本研究では、シャーレに薄く水を張り、スターラーを用いて回転させることで、種子に運動を加えた。その結果、発芽率がやや高くなった。また、初期生長についても統計的に有意に生育していることが分かった。今後、生育が良くなった原因について、溶存酸素量の測定を考えている。また回転の効果を直接的に観察するために、回転台を用いた研究を行っていきたい。」
(藤原 亮太、油 幸歩、西村 帆乃佳、武田 有真、木部 悠登、新井 亮大、目加田 昌樹)
優秀賞 -略語についてー
「本研究では、略語について、その略し方にどのような法則性があるかについて調査した。インターネットの略語辞典から無作為に300語抽出し、その略語について略される前の文字数と、略した後の文字数を数えた。その結果、略した後の文字数が3 4であるものが多く見られた。また、7文字以下の文字は圧縮率が52.4% 9文字以上は40.7%となった。さらに経済学で用いられる略語について着目すると、漢字を1文字ずつとり、略す傾向が95%を占めた。これらのことから、日常で用いられる略語は3 4語に略されることが多く、また専門用語については、一見して理解できるように文字を1文字ずつとっていることが分かった。今後は、略語に関して発音に着目して調査を行いたい。」
(池田 晨星、渡部 なつめ、長瀬 樹、小笹 千穂、吉田 慧智、野々垣 太陽)
優秀賞を受賞したグループは、1月24日(水)のSGH課題研究発表大会と2月5日(土)の京都私立中高理科研究発表大会でも発表をします。