6月1日(月)、ついに待ちに待った学校が再開しました。
今週1週間は30分×5限の短縮授業ですが、徐々に元の授業時間に戻られるよう我々教職員も努めて参ります。
さて、本日学校再開にあたって、学校長からの生徒へ向けたメッセージを紹介します。
生徒の皆さん、おはようございます。
約二か月にわたる休校措置をへて、改めまして2020年度京都学園中学高等学校での学校生活の再開を、皆さんとともに迎えることができますことを心より嬉しくありがたく思います。
コロナウイルス感染予防対策を通して昼夜を問わず今も私たちの生活をお守りいただいております、すべての皆様に心から感謝します。ありがとうございます。
私たちは、これほど当たり前の生活が当たり前ではない、また、先ずは自分自身が手洗い、マスクの着用、相手との距離を意識し、自分の健康を守ることが、何よりもご家族をはじめ身近な人々の命を守ることにつながることを思い知る日々を過ごしています。
今日からの学校再開を通して新たな生活を皆さんとともに一日一日作り上げていきましょう。
私はこれまで学園生に言い続けてきた言葉があります。
「いつかプロ! 今、本気!」です。
まさしく、今回のコロナ感染拡大は人間には自然をコントロールすることはできない、という教訓を投げかけられました。
人間は思い通りにいかないことがあったとき、「努力・辛抱・根性」の方法を本気で学びに向かい、その解決に命をかけて皆で挑むこと、挑まねばならないこと、を私たちは今、実感しています。
努力すること、辛抱すること、根性を出すこと。それは人間にとって厳しいことです。
しかし、私たちは多くの人々の心温まる言葉や行動で、自分の人生の難局を乗り越えようと本気になって努力し、辛抱し、そして根性を出して、自分も世のため人のために頑張ろうとするのです。
「言葉の中に情があるのか」。情、本当に大事です。情とは人への思いやりの心と行動で表されます。
本校生徒の皆さんが京都堀川病院の皆様へ手作りのマスク100枚を届けられたこと。
本校40年前の硬式野球部の卒業生が、休校中に一人で汗をかきながら北グランドのグランド整備に励んでくださったこと。
学校が再開される日のためにと、卒業生がマスク4000枚、消毒液を、本校生が次亜塩素酸計70リットル寄贈してくださったこと。
協栄の職員の皆様が毎朝清掃活動にお努めくださったこと。
そして、先生方は皆さんに健康な日々をすごしてほしい、わかりやすい授業を伝えたい、喜んでほしい一心で、オンラインをとおして、時には電話をとおして皆さんからの質問に応えてきました。
その都度、先生、ありがとうございます、や、授業わかりやすいです、とか、先生も頑張って授業を進めていただいているのですから私も精一杯がんばります、という温かい言葉がメールで送られてきました。
心温まる言葉は人の心を和ませ、心の安らぎを与えます。
みなさん、改めて今日から先ずは朝、おはようございます、からはじめましょう。ご家族の皆さんへの一言。また、ご近所の皆さんへの一言。バスの運転手さんに降りるときのありがとうございます、の一言。
そして、学校での友達や先生方とのおはようございます。こんにちは。ありがとうございます、の一言から始めましょう。
ご家族のみなさんをはじめ身近な人々に何が喜びを与えることにつながるのかを考え、行動しましょう。世の中の人々と心を結びつける人となること。それこそがプロへの道しるべとなるのです。
ここ数日、報道で報じられているような、人の心に傷をつけるような言葉や行動は、絶対に慎まなければなりません。
本校は今年95周年をむかえました。創立100周年に向けて、この度美術科の米田先生が記念エンブレムを制作してくださいました。
「智なる象」です。象は聡明な動物といわれます。
この状況下であるからこそ、皆さんが智を得て象のように一歩一歩前へ進み、時には厳しい状況を乗り越えていく突破力を今、培ってほしいとの願いも込められています。
日本文化の折り紙がデザインされ8つの学校方針を8色で彩られています。米田先生、ありがとうございます。
人にやさしい手を差し伸べられるプロを目指し、実りある学園生活を日々健康に留意しお過ごしください。
皆さんのさらなる飛躍を期待します。ありがとうございました。
学校長 佐々井宏平