「第15回京都府NIEセミナー」が21日、京都新聞文化ホールで開催され、本校から全国のNIEを牽引する伊吹侑希子教諭(国語科)が参加しました。今大会は、NIE(Newspaper in Education)の原点に立ち戻り、活字情報の大切さ・活字文化のおもしろさを再認識するという趣旨のもと、伊吹教諭と芥川賞作家の津村記久子さんによる対談が行われました。対談は、<18歳><新聞・情報><社会への参加>をキーワードに、伊吹教諭から津村さんへと質問を投げかけるインタビュー形式でとり行われ、「昨今は手軽なメディアタブレットが普及し、簡単に情報を入手できるようになっています。しかし、ネット上には個々の都合で書かれた文章や偏った情報が流通しがちです。活字離れが著しい若い人たちにも、遠回りかもしれないが新聞や本などを活用し、自分なりに情報を咀嚼して考える習慣を持ってほしい」といった内容が話し合われました。大会に出席した伊吹教諭は、「芥川賞受賞作家である津村さんと直接対談できたのは貴重な体験でした。社会人になるとは働くことだけでなく、政治など自分を取り巻く事柄に自ら関わっていく姿勢を持つことでもあります。対談を通じて、社会の中に遍在する理不尽なことに対して諦めたり悲観的になるのではなく、自分の頭で考え、積極的に声を上げていくことの大切さに気付きました」と感想を述べました。今回のセミナーでは、この対談のほかにも、今夏の参院選から選挙年齢が18歳に引き下げられることから、「18歳『見よう、聞こう、話そう』社会参加の1ページ」をテーマにした基調講演があり、主権者教育に積極的に取り組んでいるスウェーデンの先進的ケースなどが紹介されました。
現在、中学生・高校生である皆さんも、いずれ数年後には主権者として政治に参加していきます。社会に飛び交う様々な情報を正しく選択して、自分の頭と意思でしっかりと行動できる力を身に付けてください。
【写真は京都新聞(2016年2月22日付)より】